ロストワックス鋳造

技術コラム | 鋳造

ロストワックス鋳造とは

技術コラム | 2026.07

ジュエリーや貴金属アクセサリーの多くは「ロストワックス鋳造(キャスト)」で作られます。本記事では、その仕組みと工程、対応素材、そして3Dプリントを組み合わせることで品質がどう向上するのかを、製造現場の視点から解説します。

ロストワックス鋳造とは

ワックス(ロウ)で作った原型を石膏で覆い、加熱してワックスを溶かし出した空洞に、溶かした金属を流し込んで成形する鋳造方法です。ワックスが「失われる(lost)」ことからこう呼ばれ、複雑で繊細な形状を高い再現性で量産できるのが特長です。

鋳造の主な工程

HMNの甲府工場では、次の工程を社内で一貫して行っています。

1
原型からのゴム型取り
原型を挟んでゴム型を作成(ゴム切り)
2
ワックス射出
ゴム型にワックスを注入(WAX取り)
3
ワックスツリーの組み立て
複数のワックスを1本のツリーに(ツリー立て)
4
石膏への埋没
ツリーを石膏で覆い固める
5
脱ロウ
電気炉で加熱しワックスを溶かし出す
6
金属注入
鋳造機で溶けた金属を注入
7
石膏除去・水圧洗浄
石膏を除去し洗浄
8
切り離し
ツリーから製品を切り離す

この後、研磨・溶接・石留め・仕上げの工程へと続きます。詳細は 甲府工場のページ をご覧ください。

対応できる金属素材

カジュアル真鍮・シルバー など
ジュエリーK18・各種ゴールド・プラチナ など

素材ごとに融点や湯流れの特性が異なるため、素材に応じた条件管理が仕上がりを左右します。

3Dプリントで鋳造品質が上がる理由

HMNでは、ワックス原型を3Dプリンター「3D Systems MJP 300W」で出力しています。

VisiJetの100%ワックス素材は灰分ゼロで、標準的な鋳造ワックスと同様に溶け出すため、欠陥の少ないキャスティングを実現します。手彫りでは難しい微細な意匠や、複数パターンの一括出力による効率的な量産にも対応できます。

HMNの一貫生産

3Dスキャン・3D CADによる設計から、ワックス出力、ロストワックス鋳造、研磨・石留め・仕上げまでを社内一貫で行います。試作から量産・OEM/受託まで、安定した品質でお応えします。

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